Amazon Prime Day 2018では、過去最高のセール売上を達成することが出来ました。友達の経営者には、運ではなく実力の要素が強いと褒めていただき、光栄で恐縮なのですが、全てを踏まえたその上で、「運の要素がいかに大切か?」について書いてみたいと思います。
セール期間中売上1億円超え
Amazon Prime Day 2018では、36時間という過去最高のセール実施期間が用意され、Amazon社員さん曰く、Amazon全体でも過去最高の売上を達成できたようです。
私の会社の売上では、36時間で1億を超える売上となり、当初は最大で5千万売れたら上出来と思っていた売上の、実に2倍の売上を達成することが出来ました。

セールを成功させるために必要な要素はあまり多くはなく、日々の仕事の集大成である。というのが実際のところです。つまらないですが。
- 転換率の最大化
- セール枠の確保
- 年間プランニング
- 在庫確保
大きく分けると必要な要素は上記の4つ程度で、多くもないし珍しくもないはずです。
転換率の最大化
これは、日々の施策の中で行なっていくことですし、プロジェクト単位ではなく、習慣のようなものです。プロジェクトと習慣の最も異なる点は、ゴールの有無となります。
日々の改善から、売上の最大化を行えば、必然的にセール枠は確保しやすくなります。
セール枠の確保
セール枠の確保は、システム的に申請する方法と、担当社員を通して申請する方法の2種類があります。担当社員がついていない場合はシステム的な申請以外に方法はありません。担当者をつけて、話を円滑に進めるための行動や準備を行なっていく必要があります。
誤解してはいけないことは、担当者がいれば何とかなるという発想です。もともと魅力的な商品を取り扱っていて、売上も立つであろう期待値がなければ、当然そういう話には進まないので、依存せず、互いに利用し合える関係を目指すことです。win-winとは、互いに利用価値があるということなのですから。
年間プランニング
セール枠の確保と同時にやっておきたいことは、セール実施日の年間プランニングです。現在では楽天でもamazonでも連続してセールを実施することはできません。一定の期間を置く必要がありますが、これは消費者と良い関係を築く上でも重要なことなので、デメリットではありません。
最低限開けて置く必要がある期間で、セールを実施する期間をカレンダーに置いていくと、年間で実施できるセールの期間は具体的に計算することが可能になります。その上で、プライムデーや、サイバーマンデーウィークのような、重要なセールに照準を合わせ、間に入れ込むような形でセールの日程を組んでいきます。
「いつ」プライムデーやサイバーマンデーウィークが開催されるのか?が当然問題になって来ますが、それは予想するほかありませんね。私の場合は、過去の開催日、曜日、週、楽天などの他のセールを総合的に加味して当たりとつけていきます。そして次はそれに向けた在庫確保が重要です。
在庫確保
在庫確保で必要になることは、仕入れに必要となる資金です。何をやって何を準備しようと、在庫がなければお話になりませんし、セールの後に在庫を切らしてしまってもお話になりません。お金が必要になるフェーズなだけに、根気、本気、情熱、執念、計算、根拠、ありとあらゆる総合力が求められます。最も大切なことは「在庫がある」事です。弾がなければ撃てはしない。
資金を用意するためには、過去の実績は当然必要にはなりますが、それよりも未来をいかに予測しているかが重要になります。そしてそれを具体的で客観的に、他者にとってわかりやすく説明できるツールがキャッシュ・フロー計算書となります。
CFという武器を作成する事の戦略的重要性
セールまでに確実に納品可能になるように、工場の納期遅れも、通関の処理遅れも全て考慮に入れて、さらにそれでも余裕があるように設定して、それでいてギリギリというのが世の常。「到着が遅れてしまってうまくいかなかった」なんてそんなどこでも聞く話をしたいわけではない。であれば本気を出して限界まで攻めてみましょう。
良いセール枠を確保することが可能になり、売上の目処が立てば、あとは極限まで仕入れるだけです。当然そのセール後まで考慮して。それができないからみんな苦労している。そう、在庫確保が一番難しいです。
最も大切なことは?
これらを全てやり込んだ上で、成功するために最も大切なファクターは「運」であると言い切ることができます。どれだけ完璧に練りこんでも、それが成功する保証などどこにもないものです。絶対に勝てるとわかっていても、絶対とは言い切れないものです。西日豪雨で納品が遅れた時は「来たな」と思いましたね。
運とは巡るもので、誰にもチャンスは訪れると思っています。チャンスとは「機」です。ただし、機が訪れた時、それが訪れることと、それをモノにできるかという事は、全く別のことなのです。機が訪れた時、それを確実にモノにできるように、日々研ぎ澄まして精進していく必要があります。
運の要素をしっかりと加味して入れば、多少うまくいっても傲らずに謙虚に淡々と仕事ができるかもしれませんね。ということで、多少うまくいきましたが、今後も傲らず、着実に成長していきたいと思います。