ランディングページの「構造」はすでに研究され尽くされていて、大方決まっています。構造を理解して、自社の製品を落とし込む事が出来れば、良いものは自然と出来上がります。
商品のサービス内容を具体的にする
サービス内容とは製品だけの事ではない
サービス内容とは、製品の能力の事だけではありません。配送期間、梱包方法、カスタマーサービス、保証、など、「サービス」は全般を差します。納品の方法が早いだけで、そのショップを選ぶ重要な理由になり得ます。であれば、納品が早い事は、もっと大きな声で謳うべき。ということになります。
製品の特性を理解する
本来は、買う顧客がいて、その顧客のための製品を用意すれば良いのですが、物販事業者は「モノ」が中心です。モノがあって、買う人がいて、という順番をなかなか崩す事が出来ません。ですから最低でも製品の特性をトコトン理解する必要があります。
製品が満たせるニーズを理解する
製品の理解は、スペックを理解するだけでは足りません。製品のスペックを理解した後に、その能力が、顧客のどういった「感情」を満たすのかまで理解する必要があります。ただ重さが軽いだけや、何グラム軽くなったかというような説明は、初めて聞く顧客は理解するのにとても時間がかかります。顧客にアプローチするなら、出来る事を伝え、その後に理由を説明します。その理由が「軽い」なのです。
いわゆる製品ではなく、「どんな需要を満たすのか」を明確にすると、それが「切り口」になります。これがキャッチコピーになるので、一番大切な部分です。製品の機能に注視すると、必ずと言っていいほど失敗します。問題は、この製品を買う「顧客」が「何を解決してほしい」と思うのか?です。
競合優位性を確立する
同等製品の場合は、製品の能力以外の所で差別化する必要があります。ライバル店舗が即日発送でなければ、即日発送に対応すれが、それだけでも競合優位性を確立できます。店舗側で出きるサービス内容は、他の製品にも適応できますので、どんどん問題を解決し、製品の能力を、既存商品よりも、ほんの少しだけ良いものにすれば、かなり強い競合優位性を確立できます。
大切なことは、その競合優位性が、「他者が真似できないか、真似するとしても非常にコストがかかること」である必要があるということです。これがコアコンピタンス、USPとなります。
ランディングページ(LP)の構成
構成は既に研究されて尽くしていている
ランディングページの構成はすでに研究されつくしていて、構成は概ね決まっています。全てをデザイナー任せにすることなく、ディレクターである発注者が理解、管理する必要があります。コンテンツの順番は下記の通りで、コンテンツを読む順番が非常に大切です。
- ファーストビュー
- 権威付け
- 悩みへの共感
- 問題の解決
- 販売実績
- お客様の声
- ニーズを満たす根拠(商品情報)
- ここで買う理由
- リスクの排除
- 今買う理由
- エンドビュー
ファーストビュー
ページを開いて一番最初に表示される部分です。ここには、製品のアピールしたい事や、キャッチコピー等、全て凝縮する必要があります。ユーザーの直帰判断は、2秒と言われていて、ファーストビューが自身の思っているものと違った場合、すぐにページを閉じてしまいます。ページを閉じるか閉じないかの判断を2秒でするという事です。つまりファーストビューの目的は、ユーザーを直帰させないために、2秒で判断させる事が出来る内容である必要があるという事です。
権威付け
その製品が良いものである事を裏付ける、社会的な象徴が必要です。楽天であれば、「ランキング」が非常に効果的です。その他に、雑誌の掲載実績や、芸能人の事案、賞の獲得実績など、いわゆる一般的に良いと思われている何かから、権威を借りる事で、自社製品の権威を底上げします。
楽天の場合は、権威付けや販売実績が非常に重要で、ファーストビュー、よりも上に来た方が効果的な場合があります。
悩みへの共感
こんな悩みはありませんでしたか?と問題提起をする事で、ネガティヴな感情を喚起します。ネガティヴな感情は、ポジティブな感情よりも強く、ここに共感されると、ヒトは親近感を覚え、安心する心理があります。
問題の解決
悩みに共感した後に、その問題を解決出来ることを教えます。問題の解決方法には3つポイントがあります。
- 簡単
- 安心
- 即時
この3拍子が揃ってないと、魅力的なオファーとは言えません。3拍子が揃わないと、ヒトは行動できないので、何とかして三拍子そろえる必要があります。
販売実績
問題が解決できる事を教育したのち、それは信頼できるのか?を教育する必要があります。どのくらい売れているのか?という人気度は、購買決定の重要な要素で、売れているから買う。という行動を促進します。
お客様の声
レビューの掲載はさらに重要です。販売実績を掲載しにくい場合は、お客様の声のコンテンツが両方の意味をなします。実際に使った人がどう感じたのか?これは何よりの証拠になります。また、購入者がどう思っているのか?という感情を直接聞き取る事も出来ますから、お金を払ってでも集めたいコンテンツです。
ニーズを満たす根拠
ここから初めて製品のスペック説明が始まります。どういった感情を満たす事が出来て、それはなぜ実現できたのか?を説明します。ここは本当に、製品に詳しくなる必要があります。
ここで買う理由
同じようなスペックなら、あなたの店でなくとも買えるかもしれません。あなたの店で買うのはなぜなのか?ここで買うメリットを、具体的に示す必要があります。安いのか?早いのか?安心なのか?ここでしか取り扱っていない製品なのか?今だけ限定で特典があるのか?自社のリソースを見つめ直します。
リスクの排除
ここまで説明すると、もうあなたの商品が欲しくてたまりません。しかし、買った後に後悔するリスクを恐れています。丁寧にリスクを排除する必要があります。
- 商品の品質に満足できない
- アフターサービスに満足できない
- 購入行為自体を馬鹿にされる
- 商品の値段が高い
品質保証や、返品保証というものが、これらの問題を解決します。特殊なもので3番がありますが、これは、ちゃんとしてるとお伝えすれば良いです。4は、値段の妥当性です。要は「欲しい」という感情を、理屈で納得させるお手伝いができればいいわけです。
今買う理由
仕上げです。買おうと思っても、ここでページを離脱するとだいたい買わないか、他の商品に流れます。つまり今買わせないとダメなので、今買うメリットが必要です。リスクの排除を合わせた具体的な例が、今だけ限定価格、です。ポピュラーですが効果があります。
エンドビュー
ファーストビューは、ランディングページを読んでもらうという目的でしたが、エンドビューは購入決定してもらうための情報を盛り込みます。
LP作成の作業手順
コピーライティング
一番最初にやる事は、コピーライティングです。文章の作成が最重要であり、その他の要素は、文章作成の後です。写真は文章を補完するための要素で、文章がなければ作れません。
ラフ画制作
文章を作ると、その文章を補完する画像が必要になります。伝える力は、文章よりも画像の方が強く、画像は必須です。より良い画像を作るために、どういった画像が欲しいのか?自由にラフ画を描きます。
エレメンツ設計
画像には画像名をつける必要があります。画像を作成する前に、どういったファイル名をつけるのか?最初に決めておきます。最初に決めることで、混乱を回避でき、並行作業も可能になります。
写真撮影・画像製作
エレメンツ設定まで終わったら、写真撮影の開始です。写真撮影は画像加工もできる方にお願いするのが良いです。画像加工を前提にすると、写真撮影の方法が変わるからです。画像加工を前提に加工しやすい写真をとります。
コーディング
コーディングはHTMLの知識が必要です。最初は外注業者さんにお願いするのが良いです。1から作るのは非常に大変なのですが、編集するだけなら、最低限の知識で大丈夫です。ラフ画とエレメンツ設定があれば、写真撮影・加工と並行して作業ができます。
販売開始後の作業内容
CVR改善施策をPDCAし続ける
売上増加施策は主には広告になりますが、まずはCVRの向上が必須課題です。単発で弱い広告を乱発するのではなく、強い広告を、集中してかけることで、一気にアクセスがあがり、ランキングが非常に上がりやすくなります。
ランキングコンテンツの追加
ランキングは最初から獲れませんので、後から追加になります。プロモーションがうまくいって、ランキングを獲れたら、すぐに画像を掲載します。
ランキングを獲得できれば、販売実績として掲載することが可能になります。楽天の場合は楽天ランキングからの流入数も非常に多いため、高いランキングを維持することはSEOの向上と、CVRの向上の両方の面から役立ちます。
amazonの場合は、ランキングからの流入は皆無ですが、ベストセラー1位の場合はリマインドメールがamazonから送信されるようになり、流入数の増加につながります。またベストセラー1位のマークの点灯はCVRが著しく増加するため、高い広告費を支払ってでも一位を維持する意味があります。
レビューコンテンツの追加
レビューも最初からとれません。後から追加していきます。読んでほしい部分を強調した方が効果があります。最初はできないかもしれません、数が集まってきたら、満点レビューだけに編集するのも効果的です。
楽天内SEOの最適化
SEOは常にアルゴリズムが変更されるので、一概には言えないのですが、楽天は結構単純で、しかもすぐ反映されます。上位の商品ページを研究し、まずは同じ条件にそろえ、次に追い越します。
楽天もamazonも、基本的には販売数の増加が最もSEOに役立ちます。
ランディングページ(LP)製作のポイント
コピーライティングが一番重要
すでに写真があったりすると「その写真を使ってどうしようか?」と写真を中心に考えてしまいがちです。しかし、その写真は、本当に伝えたいことを表現していない可能性があります。文章作成して、最初に伝えたいことを明確にする必要があります。つまり何も考えないで撮影した「写真のためのコピー」になってしまいます。
そうならないように、きちんとUSPや、製品の特徴を理解し、伝えたいコピーを書き、それを理解してもらうための写真を撮影すればとても伝わりやすいLPになります。
販売開始して終了ではない
ランディングページの作成は労力がかなり高いと言えます。なので「
作って終わり」になってしまいがちですが、実際には
作ってからが仕事の始まりで、そこから修正を繰り返していく必要があります。
まとめ
核となるコピーやUSPの確定以外はなるべくアウトソースすると作業スピードが向上し、品質が安定します。USPをどのように明確にしていくのか?については、ポジショニング戦略を参考にしてください。