ポジショニング戦略は、それを行えば全て解決するような魔法の杖ではない。必要な事は、綿密な競合分析、対になる自社の商品分析、ニーズの分析、ウォンツの分析、そしてそこから導き出される、顧客すらも想像し得なかったニーズの発見こそが最大の目的だ。
そのために最初に必要な事は事実関係の確認だ。つまり競合のスペック調査が必要だ。
競合のスペック調査は、簡単にできる人と、全く簡単と感じない人がいるようだ。これは単純に能力の問題ではなく、今までそういった作業に携わってきていないだけだと思われる。家電カタログのスペック表のようなものをイメージしてほしい。それに競合各社の情報を追加していくだけだ。
途方も無い作業のように思えるかもしれないが、たったの2Stepである。
表作りの基本原則
ExcelやGoogleスプレッドシートの基本的な作成方法で、やってはいけない事。というのがいくつかある。
- 1行目とA列は、タイトルと項目にする。
- どちらをタイトル、行にするかは収集するデータで変更する
- テキストやセルの色付などのデザインはデータを集め終わってから行う
- 一つのセルに「文字」「数字」を混在させない
- 一つのセルには一つの入力値
- ¥,%,$などの記号は、書式設定で行い、直接入力は数字のみにする
- 原則、記号はタイトル行のみ、入力欄は数字のみ
- 「1」(全角文字数字はNG)
- 「1,000円」(文字と数字が混在)
- 「1.000円」(カンマとピリオドを間違えている)
- 「分量1、分量2」(一つのセルに複数の要素を入力している。この場合は項目を分割する
Step1 : 収集すべき項目を書き出す
A列と、1行目に収集すべきデータの項目名を書き出そう。ポジショニングで作成する競合調査の場合あ、競合の項目を横に並べたほうが良い。理由は、ここでの調査内容がそのまま商品ページの比較表の項目になるからだ。
まずはこの状態でデータ収集行おう。多くの場合、調査すべき項目を加筆修正する必要が発生するはずだ。それらを全て出し切ってから表示を見やすく変更してあげると作業工数が減る。
Step2 : 表を見やすく工夫する
数字のみの入力データや、色分けなどの工夫がされていない表データは非常に見にくい。よってある程度データがまとまったら表を綺麗に見やすくデザインしてあげよう。
複数の入力値がある項目の場合は大カテゴリを作成する
CFを作成するときと同じ要領である。一つの大きなカテゴリで、複数の値があるような場合、表ではそれらの値を全て分割する必要がある。例えば原材料で「大麦若葉」の場合は「入っている」「入っていない」を✔️で表現する事ができる。
「食物繊維」も同様だが、食物繊維にも種類が入っている場合、その種類を文字で入力する事で、何が入っているかを明確に表現する事ができる。
まとめ
これらの情報をまずはまとめる事。そしてそれぞれの明確な能力、機能性を把握する事。こられは前準備で、準備が終われば次は、それぞれの商品は顧客のどういったニーズを満たしているのか?またはどういったニーズに訴求しているのか?を明確にしていく作業だ。