良いセミナーの為に必要な基本的で大切なこと

良いセミナーの為に必要な基本的で大切なこと

あなたが物販を順調に続け、ある程度の結果を出し続ければ、場合によってはセミナーのような大勢の人に向かって講演をする機会に恵まれることもあるでしょう。どういった目的でセミナーを行うかにもよりますが、多くの場合は良い結果を残した方が良いですし、人に教える段階でそうあるべきです。しかしながら、セミナーのお作法を教えてくれる方は非常に少ないため、素人感丸出しでセミナーをする方も少なくありません。というか殆どそうです。他とは違う、洗練されたセミナーの為に必要な、基本的なルールを学びましょう。

良いセミナーの為のすぐにできる基本的な5つのルール

1・良いセミナーは文字は大きく、サイズは二つまで

基本的にセミナーでは小さい文字が見えません。最後列の視認性の悪い席の方の事を考えましょう。席順によってセミナーの品質に差があってはならないのです。セミナーのスライドで必要なのは「タイトル」と「箇条書き」程度のものです。サイズはこの二つ程度でよく、細かいことはトークで説明すれば良いのです。話すことの全てをスライドに纏めようとするのは「間違い」です。

2・良いセミナーはフォントとカラーを統一する

セミナー自体のイメージを左右する重要な部分ですから、イメージさせたいリッチなフォントを選択してください。そして、パワーポイントでも、Keynoteでもどちらでも良いですが、テンプレートにフォントを設定しましょう。新しいスライドでもそのフォントが適応されますので手間はありません。たくさんのフォントを利用するのはやめましょう。環境がかわると、それを理解するのに時間がかかり、セミナーに集中できなくなります。赤字を多用するのもご法度です。

3・良いセミナーはエフェクトを使わずシンプルにまとめる

コンテンツが決まり、スライドを作成すると、他にやることが無いので、全くもって無意味なエフェクトを追加したリッチなスライドを作成するようになります。強調します。無意味です。本当に良いセミナーは、エフェクトなどなくとも、非常にリッチになります。むしろエフェクトは雑音であり、良い効果を産まないことの方が多いものです。エフェクトの時間を割くくらいであれば、進行管理と練習に時間をかけましょう。

4・良いセミナーははじめにセミナーの目的を明確にする

セミナーだけのことではありませんが、ビジネスマンが誰かに話をする場合、重要な話の順番があります。
  1. 結論
  2. 理由
  3. 結論
要点をまず先に述べ、聞く価値があるという事を理解していただく事で、はじめて話を聞いてもらうことが出来ます。できれば説明にかかる時間も明確にするべきです。話をする上で、最も重要なことは「話を聞いてもらう」ことであり、そのための「配慮」が順番に現れるのです。

5・配布資料はきちんと読まれるもを用意する

ポイントは二つです。資料の紙質を良いものにし、スライドの内容とは別のものを印字します。具体的には印刷会社で、90kgコート紙以上の品質のものにします。厚すぎてもめくりにくいですし、コピー用紙ではゴミ同然です。印刷会社にお願いした方が、断然安く品質が良いです。セミナー会場まで発送も行なってくれます。内容はパワポをそのまま印字するというような手抜きはよろしくないでしょう。資料の違いを認識する必要があります。

スライドと配布資料の違いを理解する

さて、上記を理解していただいた上で、スライド資料と、配布資料の違いを理解する必要があります。セミナーでは「トーク」「スライド」「配布資料」の3つのコンテンツで、話したい内容を伝えることが出来ます。トークは最も情報量が多いですが、細かい数値的なエビデンスの提示には、配布資料の方が適しています。スライドはトークを補完するためのものです。スライドとプレゼンターを見ながら話を聞いてもらい、細かいデータに関してのみ、配布資料に目を落としてもらう。という流れを理解すれば、どのコンテンツで何を作成すれば良いのか理解できるはずです。

予行練習こそが良いセミナーの基本

良いセミナーのためにスライドを作り込むという勘違い

「伝える」という事を最優先事項にすれば、予行練習こそが重要なのですが、多くの場合はここに時間を割かずに、一生懸命にスライド資料のエフェクトを作りこみます。たくさんのコンテンツと、たくさんのエフェクトを詰め込み、セミナー中は「時間が押しておりまして」と言い訳し、セミナーの最後には「話したい内容が沢山ありすぎて全部をお話しできません」とドヤ顔するのです。

バカなのか?

話したい内容が沢山あることなど、ごくごく一般的な話で、終わらなくて当然なのです。その中で節目を持たせ、伝えたいゴール、目的に合わせて、時間内で収まるコンテンツを取捨選択し、内容を取りまとめた上でお話をするからセミナーを行う意味があるのであり、それが出来ないのであれば、一人で居酒屋でブツブツ言ってろという感想ですね。そんな方を沢山見てきませんでしたか?あなたは違いますよね?だってプロフェッショナルなのですから。

セミナー必須アイテム・プレゼンターを活用しよう

小道具はあった方が良いです。そしてプレゼンターは必須です。かっこいいビジネスマンがプレゼンで使うあれ。ですね。手元でスライドが可能で、レーザーポインターもついています。ロジクールのプレゼンターは使用感が抜群で、Macでも利用可能です。電池式なのも良いですね。替えの電池さえあれば「充電が!」ということもありません。他よりも少し高いですが、大手メーカー以外だと、中国輸入品が多いようなのですよね。レビューが悪く、性能面で一抹の不安を覚えます。本番でそれでは困りますので、そうなるとやはりロジクール一択です。 いやぁこれはちょっと。。。と思う方もいらっしゃるでしょうが、まぁそういう所で差が出るんですよ。だから素人感が出るのです。あなたは違いますよね?だってプロフェッショナルなのですから。

良いセミナーのための実践トークテクニック

視聴者に聞いてもらうための心の準備を行う

最も大切なのは聴いてもらうこと。であれば、初めのお話は重要です。よってこの事を理解しているプレゼンターは、まずは「掴み」のお話をされることがほとんどです。世間話であったりもうちょっと突っ込んだ話であったり様々ですが、とにかくセミナー以外の話をされますね。オチがあると心が落ち着きます。緊張を取り除くことが目的ですので、笑いがあるととても良いです。前提ですが、マイクチェックくらいはしましょう。マイク入ってないのに話し始める人が多すぎて、その人の自己中具合が良くわかります。

聴きやすく理解されされやすい「声」を意識する

才能によるものが大きい分野にはなります。しかしセミナー講師として生計を立てる覚悟であれば、ボイストレーニングを行う価値がある分野でもあります。男性の場合ですが、大きく、低く、ゆっくりと話すことで、ただそれだけで伝える力が変化します。しかしこれがとても難しい。とくに大きく低い声というのが難しい。もともと持って生まれている人は恵まれていますね。ただし、ゆっくりと話すことは意図的にコントロールする事が出来ます。難しいですが。

トークと質問を明確に分ける

トーク中に質問を行い、視聴者に挙手で答えて欲しい時があるでしょう。こういったアクションはとても有効です。しかし進行方向に問題があれば、逆にしらけてしまうこともあるでしょう。だれも質問されないような空気感の時です。これはプレゼンターのコミュニケーション能力によるものが大きいですが、比較的テクニカルに解決する事が可能です。具体的には、質問するときは「質問させていただきたいのですが」と宣言しましょう。たったこれだけで本当に結果は変わります。

きっちり時間内に収めつつ、休憩時間もしっかりととる

予行練習あるのみです。エフェクト加える時間で練習しましょう。部屋で一人で、時間を測りながら、2時間とか時間をかけて行うのです。部分的に分割して行う練習と、全体通して行う練習とあります。全体通して行う練習と「通し練習」と呼びます。チームで行う音楽、吹奏楽やオーケストラではごくごく一般的な事です。リハーサルなしで本番などできるはずがないのです。セミナーとはひとつにエンターテイメントです。 スライドの節目に時間をメモしましょう。プレゼンターモードで時間の経過を見ながら行えば、予定の時間に遅れているのか、進んでいるのか把握する事が出来ます。細かく調整すればこそ、大きくズレる事がないのです。時間に余裕があるのであれば、休憩や質問時間にして、視聴者とコミュニケーションする時間にすればより充実したセミナーとなるでしょう。

まとめ

話の内容が決まっていれば、資料作成自体は大した労力ではありません。練習することで、足りない資料や細かい調整を加えていくのが建設的です。やることを綿密に計画すればこそ、「本日は時間が押しておりまして」のような無駄話も無くなるでしょう。綿密に練り上げて、無駄話がなくなって初めてセミナーに集中できるというものです。セミナーはエンターテイメント。あたなはエンターテイナーであり、プロフェッショナルなのです。
  • 本日は時間が押しておりまして
  • 本日すべては話せませんが
  • この話は後の方でまた話しますが
  • 次回のセミナーで話したいと思います
  • スライドが見にくくて申し訳ありませんが