第4章:あなたにとって“価値”とは何か?
── 言葉にすることで、軸が生まれる
■ 最終的に、“あなたの言葉”がすべてになる
ここまで、価値とは何か?を
-
感情の変化
-
3層構造(機能/目的/感情)
-
見つけ方・磨き方・届け方
と構造的に掘り下げてきました。
けれど本当の意味での「価値の定義」は、あなた自身の中にしか存在しません。
なぜなら――
ブランドマネージャーの判断は、必ず“価値観”に直結するからです。
■ どんな価値を届けたいか?ではなく、
どんな感情を大切にしたいか?
ブランドマネージャーにとって、
商品を通して届けたい「価値」とは、
裏を返せば、自分が信じている「感情の尊さ」です。
たとえば:
-
忙しい中でもホッと一息つける時間って、大事だよね
-
自分をきちんと扱うと、気分も整うんだよね
-
誰にも気づかれない努力でも、自分には誇れるものだよね
このような**“自分なりの大切な感情”が、あなたのブランドに一貫性と体温**を与えていきます。
■ ワーク:自分の「価値定義」をつくる3つの問い
-
あなたの商品が使われた後、お客様にどんな気持ちになっていてほしいですか?
(例:「気分が上がった」「前向きになれた」「誇らしくなれた」) -
あなたが「これは良い商品だ」と感じるとき、どんな感情を大切にしていますか?
(例:「細やかさに感動した」「思いやりがあると感じた」「プロっぽくて信頼できた」) -
その感情を言葉にすると、あなたにとって“価値”とは何ですか?
(例:「気持ちが上向く瞬間を届けること」「自分を好きになれる時間をつくること」)
■ 価値を定義した人だけが、“ブランドを創れる”
企画やデザイン、販促の打ち手やコピーに至るまで――
すべての判断は、この「価値の定義」に立ち返ることができます。
-
「これは、うちのブランドらしい?」
-
「この施策は、本当にあの感情を届けられる?」
-
「この商品は、あの人の心に残るだろうか?」
あなたが**“何を価値と見なすか”を自分の言葉で持っている限り**、
ブランドはブレず、顧客と信頼でつながり続けます。
■ まとめ:価値とは、あなたの言葉で決めるもの
-
価値は「売れる理由」ではなく「届けたい感情」
-
価値は「わかる」ものではなく「定義する」もの
-
そして価値は、あなたの“視点の高さ”と“やさしさ”で決まるもの